Mr.Sのスロベニア紀行’17:軍事歴史博物館公園

○風景

ここからは、お待ちかねの軍用車両・機体ゾーン。3つのエリアに仕切られていて、南側に比較的古い車両、中央は潜水艦、北側に新しい車両があります。

2S1グヴォズジーカ 122mm自走榴弾砲 (ソ連) 
グヴォズジーカとは、カーネーションという意味です。ソ連では1971年から配備が開始され、スロベニア陸軍では2000年まで使用しました。


BRDM-2 偵察戦闘車 (ソ連) 


BTM-3 快速輸送車 (ソ連) 
塹壕を掘るための工兵車両で、1970年代に開発。装軌式の砲兵トラクターであるAT-Tの荷台部分へ、円盤状の掘削機を搭載したものです。


BVP M-80A 歩兵戦闘車(ユーゴスラビア) 
1980年から生産開始。オリジナルのM-80は少数のみの生産で、エンジンをグレードアップしたM-80A(上写真)が標準タイプ。


F-84G サンダージェット (アメリカ)
1947年からアメリカで配備が始まったF-84。展示のF-84Gは、戦闘爆撃機型です。


M53/59 プラガ (チェコスロバキア)
1950年代の後期にチェコスロバキアで開発された自走式対空砲。


T-72M (ソ連)
T-72は、ソ連で1971年に開発された主力戦車。展示のT-72Mは、ポーランドとチェコスロバキアで生産された輸出モデル。



M-84 (ユーゴスラビア)
1980年代にユーゴスラビアで開発された第三世代主力戦車。T-72Mをベースにしているのでよく似ていますが、砲塔上部にある筒状の環境センサーが大きな違いです。


ZSU-57-2 (ソ連)
ソ連で1955年から生産された対空戦車で、S-68機関砲を2門搭載。スロベニアでは1990年代後半まで使用されました。


IF-86D セイバー (アメリカ)
ユーゴスラビアがアメリカから導入したF-86Dのうち、一部をロケットパックをカメラに換装して偵察機に改装したもの。独自にIF-86Dと呼称しました。


Una級潜水艦 P-913 Zeta (ユーゴスラビア)
ユーゴスラビア連邦海軍が1985年から1989年にかけて6隻を建造したもので、いずれも川の名前が付いています。展示されているP-913 Zetaは、モンテネグロにあるゼタ川に由来。2005年に除籍され、以前は軍事博物館屋外の中庭で展示されていました。


ここからはA棟北側の展示。


BTR-50PU (ソ連)
BTR-50は、ソ連がPT-76水陸両用戦車を基に1952年に開発した水陸両用式装甲兵員輸送車。展示のBTR-50PUは指揮統制車仕様で、非武装。

BOV-1 (ユーゴスラビア)
ユーゴスラビアが開発したBOV装甲兵員輸送車の派生型で、9M14マリュートカ対戦車ミサイル発射機6基を搭載。

BOV-3 (ユーゴスラビア)
ユーゴスラビアが開発したBOV装甲兵員輸送車の派生型で、M55A4B1 20mm機関砲を3門搭載した自走式対空砲。

MiG-21F-13 (ソ連)
ソ連を代表する戦闘機ミグ21のバリエーションの1つで、初飛行は1959年。


MT-LBu (ソ連)
ソ連で開発された汎用装軌装甲車両。

PT-76B (ソ連)
PT-76は、ソ連で開発された水陸両用の軽戦車で、1951年から生産開始。展示のPT-76Bは、そのバリエーションの1つ。



SA 341/SA 342 ガゼル (フランス)
フランスのシュド・アビアシオン設計のヘリコプターで、運用開始は1973年。ユーゴスラビア連邦空軍が導入しました。

T-55 (ソ連)
ソ連を代表する中戦車で、1958年に登場したのち、1970年代まで生産。T-54を含めて10万台も誕生したといわれ、今なお様々な紛争で使用されています。

目を引くMiG-21の下にある展示。ジオラマの様にM-84戦車が乗用車(ユーゴ)を踏みつぶしています。どうやら1991年の十日間戦争(ユーゴ連邦からのスロベニア独立戦争)の1シーンを表しているようです。




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