中国高速鉄道CRH3型電車


○解説

 CRH3型はICE3等を含むシーメンスの「ヴェラロ」デザインをベースにした中国の高速鉄道車両である。2005年11月に60編成が発注され、最初の3編成はドイツでシーメンスが製造し、後の57編成は中国で唐山軌道客車によってライセンス生産されている。

 最初の中国製の編成は2008年4月に落成。
 営業最高速度は350km/hで、北京〜天津のほか、上海〜杭州、武漢〜広州、上海〜南京での高速線で運用されている。なお、2009年12月には併結したCHR3Cの2編成が394.2km/hを出し、連結した状態での世界最高速度を破った。
 派生型として中国の車両メーカーが手を更に加えたCRH380BとCRH380BLが存在する。これらは更なるスピードアップを目指すための車両で、2011年1月に江蘇省−安徽省の区間で試験走行を行い、CRH380BLが487.3km/hを記録し、通常営業用車両での世界最高速度の記録を更新した。

 上写真は天津駅に停車中のCRH3C。外見上はICE3とそっくりだが、車体幅を30cm広げており、新幹線と同等の一列に最大5席を設置している。 (解説&撮影:秩父路号)

●ギャラリー


車体側面のCRHロゴ。

車端にはプラグドアを設置。

中間車の全景

夜の天津駅に停車中のCRH3C。京津線は15分〜20分おきに列車が走っている。

天津駅に停車中その2。

車体の幅は従来のヴェラロより30cm広く、二等車は3+2配置の回転式クロスシートとなっている

一等車は2+2配置のクロスシート。

デッキや通路は木目調で、落ち着いた雰囲気である。

車内には売店もあり、飲み物、スナックや軽食を売っている。

車内LED表示には現在の速度やニュース等が表示される。

中国高速鉄道の切符。購入には身分証明書が必要となる。

↑ PAGE TOP