Nシステムってなんだ?

担当:こうちゃん


1.はじめに

 皆さん、高速道路や一般道路を走行していると、上写真のような機械がおいてあったりしますよね。今回は、あれはいったい何なのかを解説します。ちなみに、この写真は山口県某所で撮影したものです。

2.あの機械って何?

 あの機械はNシステムという装置です。正式名称は「自動車ナンバー読み取り装置」といいます。
 1987年に東京都江戸川区の国道14号(R14)に設置されたのが始まりとされ、犯罪捜査のために使われます。カメラで運転者(助手席に乗ってる人も写ります)の顔・ナンバーを撮影し、盗難車両が通過したり警察に手配されている車両が通過すると付近の署・交番やパトカーに通報され、車両を追尾・検挙します。ちなみに、撮影されてから警察に連絡がかかって出動するまでには数秒と言われます。

 Nシステムにはカメラと赤外線ストロボが搭載されており、撮影時少し発光します。夜にNシステムの前を通るとよく見えます。ちなみに、同じく赤外線ストロボを搭載しているオービス(自動速度取り締まり装置)と発光量はかなり違います。オービスのほうはかなりまぶしいとのこと(オービスに撮影されたことがないのでなんとも・・・)。

3.どこにあるの?

 設置場所にはある程度の傾向があり、高速道路の本線、主要国道の道路上、県境・市境付近、宗教関連施設の付近、空港、軍事施設、発電所等の重要拠点にあります。なお、高速道路の本線上にあるNシステムは路肩にも設置されており、路肩を走行したとしても撮影されるようになっています。

 ちなみに、高速道路の料金所にはAVIシステムと呼ばれるナンバー読み取り装置がありますが、あれは通行券発券のために使われます。Nシステムに近いといえば近いですが、こちらは犯罪捜査には使われることはあまりないので、Nシステムとは微妙に違います。

4.これってオービス(自動速度取り締まり装置)とは違うの?

 確かにLH式オービスは写真のNシステムと類似していますが、違います。すべてのオービスには「速度取締り機設置路線」という予告看板が必ずありますが、Nシステムにはないことが多いです。(Nシステムであっても予告看板を設置するところもあったりしますが)

 また、Nシステムには速度を計測する装置が搭載されてないため、速度違反だとしても何も問題がありません。ただし、撮影はどちらにしてもされます(逆に言えば、速度を計測するレーダーやループコイルを搭載した場合はNシステムはオービスにもなりうるということです)。

 とはいえ、速度違反は事故の元ですのでやめましょう。

5.しかし、問題も・・・

 Nシステムは犯罪捜査には有効な装置ともいえるのですが、通過する車両は無条件で撮影されるため、プライバシーに関わるという意見もあります。また、警察が特定の個人の移動を監視することも可能なので、「個人移動監視システム」といわれたりします。実際、1999年に新潟県警が非番者の動向監視に用いたことがありました。この点は絶対あってはならないことです。二度と起きないことを願いたいものです。

 また、このシステム、2輪車等の後ろにナンバープレートがある車両が撮影できません。(ただし、一部は対応済み)また、赤外線を遮断するプレートをナンバープレートに装着して通過するとナンバーが識別できないという問題もあります。(これはオービスに関しても同じくいえるため、今後規制がかかる模様)

 Nシステムは普通に生活しているうえでは、何ら問題のない機械です。気にせずに普通に通過しましょう。

6.参考サイト
wikipedia-自動車ナンバー読取装置
     
棒