スタジオジブリに見る、コピーの話

担当:裏辺金好

○はじめに

  コピー・・と言っても、複写することではありません。映画のポスターを始めとする宣伝広告で、一番見えやすい位置に、大体1行程度で大きく書かれている言葉のこと。例えば、「冬将軍、到来!」。 それがコピー(キャッチコピー)です。

 コピーは、いわばその商品の命運を左右する非常に重要な物。くだらない、見るに耐えないコピーだと、いくら「こんなに良い機能なんです」なんて事を、ずらずらと小さな字で書き並べても、そもそも広告を見てもらえないことしばしば。そんなわけで、「あ、これなんだろう?」と消費者の心をくすぐり、買ってみようかなと思わせる、そんなコピーを、なんと専門職の人がひねり出しているわけです。その人達のことをコピーライターといいます。

  って、これ以上書く事ねーや。すいません、今回これだけなのです。でも、見てくださいよ宣伝を。グッと来るようなコピーから、くっだらない下世話なコピー、明らかにネタがなくて使い古されたコピーの引用とか・・・。なかなか観察も面白いです。今回は、その代表例としましてスタジオジブリの各映画に使われたものを見て行きます。このコピーを主に担当しているのが、糸井重里という人物。かつてはテレビ番組の世界ふしぎ発見にも時々登場しましたし、忘れてはいけないのが任天堂の名作ゲーム「マザー」。あれのストーリーは、彼ですね〜。では、主なキャッチコピーの一覧をどうぞ。

●各作品に見る主なキャッチコピー
風の谷のナウシカ(84年) 少女の愛が、奇跡を呼んだ
天空の城ラピュタ(86年) ある日、少女が空から降ってきた・・・
となりのトトロ(88年) この変ないきものは
まだ日本にいるのです。たぶん。
火垂るの墓(88年) 4歳と14歳で生きようと思った。
魔女の宅急便(89年) おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。
おもひでぽろぽろ(91年) 私はワタシと旅に出る。
紅の豚(92年) カッコイイとは、こういうことさ。
海がきこえる(93年) 高知・夏・17歳
平成狸合戦ぽんぽこ(94年) タヌキだってがんばってるんだよォ。
耳をすませば(95年) 好きなひとが、できました。

もののけ姫(97年)

生きろ。
ホーホケキョ となりの山田くん(99年) 家内安全は、世界の願い。
千と千尋の神隠し(01年) トンネルのむこうは、不思議の町でした。
猫の恩返し(02年) 猫になっても、いいんじゃないッ?
ギブリーズ(02年) ふとふり返ると。
ハウルの動く城(04年) ふたりが暮らした。
崖の上のポニョ(08年) 生まれてきてよかった。

 
 このうち、もののけ姫の「生きろ」は、あまりに有名ですよね。それから、紅の豚の「カッコイイとは、こういうことさ」は裏辺研究所で密かなブームとなっています。個人的には、となりの山田君の「家内安全は、世界の願い」が大好きですな。

 そんなわけで、今回は、どちらかと言えば考えて頂く雑学です。文章で、あーだこーだとは書きません。コピーについて、みなさんも関心を持ってみてください。一言で、グッと来る言葉・・・・。本当に、面白いから。

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