英語と古典の勉強法

担当:裏辺金好
○はじめに
 多くの文系の人からも理系の人からも嫌われる教科、その名は英語、そして日本の伝統文化(?)古文!!
 そこで裏辺研究所ではそんな皆様へ手助けをすべく、軽い勉強指南書を作成しました。英語については、今まで苦手な英語だけど、TOEIC受けなきゃなぁ・・という人にもお薦めです。

 冗談はともあれ、世の中のあらゆる参考書、問題集が、これを読めばきっと志望校に合格する、と前書きにかいていますが、現実は甘くないことはみなさんご承知のことと思います。要は、皆さんが努力をするか、否か、それからどうしても得手不得手が関わって来るというもの。

 ゆえに、私は「これを読めば絶対志望校に合格する」とは書きません。なぜなら、受験とは、ある一定のレベルに達したら、後は運なのであります。その日の気分、体調、朝食、センター試験前日にカキの毒で食中毒で倒れる(所長がこれにあたる)など、様々な要因に左右されるのであります。でも、とにかく初めに努力ありきです。努力なしに志望校に合格することなぞあり得ません。皆様が努力した上で志望校に合格することを願います。あ、ちなみに志望校に合格できなくても人生花開くことは多いことも付け加えときましょうか。

 なお、ここで英文と古文をセットにしておいたのは、勉強法が結構似ているからです。両方セットで覚えると非常に効率よく点が取れます。

1.英語力養成基礎鍛錬
 英語をやる上で何が重要かと言えば単語力です。少々文法ができなくても単語力さえあれば長文問題で取り返しがつくと言っても過言ではありません。長文が苦手な人のほとんどが単語の意味が解らないというものです。あーもったいない。そこで単語ですが、もちろんどこの大学を受験するかによってどの単語帳を使えばよいかは異なります。ただしセンター試験・国立・私立大学すべて共通で、論文系の単語はしっかり押さえておきましょう。え、論文系の単語って何でしたっけ、ですか。わかりました。例を挙げておきましょう。
   accurate・・正確な  essential・・不可欠な
  moderanize・・近代化する radical・・極端な

 ま、こんなところでしょうか。こういった単語を中心にやっていくことで論文系の長文からハイスコアをたたき出す手法もあるのです。
 さて、忘れてはならない存在に赤本というやつがあります。赤本には、大学の紹介・受験必須科目・過去問題などが載っています。そして、非常に役に立つのが「過去にでた単語集」というやつです。ここはしっかりやっておいてください。先ほどの論文系単語も山ほど載っています。何冊かやれば、それだけで大きな力がつくでしょう。

2.英文を読む
 さてさて、単語の意味が解るようになったところで、今度こそ長文問題でしっかり点がとれるようになりましょう。 英文にしろ古文にしろ、訳せさえすれば、後は現代文よりも簡単な問題なのです。ま、それができれば苦労はしないのですがね。

 で、まずは英語の長文問題。英語の長文問題で大切なところは、いかにして英文の日本語訳を瞬時に作るか。この一点です。すなわち、

 This is a Toyama station where you can buy Masu-no-Sushi .

という文があったとしますね。この文を最後まで読んでから、

     こちらは鱒<ます>のすしが買える富山駅です

とまあこんな感じで訳していてはだめです。まあ人には色々やり方があると思いますが、筆者推奨の訳しかたは、

    これは です 富山駅 そこで あなたは 買える 鱒のすし

 というものです。そのまま前から順番に訳していってください。そしてその後で頭の中で組み替えるのです。ただ、個人的にはそれも時間がかかると思う。できればもはや必要な情報だけ抜き取って、頭の中にインプットしてしまうことができるようになればいいと思います。すなわちこの場合・・

    富山駅=鱒のすし買える。

といった感じ。無駄な訳は覚えない。こうやって重要な情報だけを脳みそに保存しながら先へ先へと英文を読んでいってください。こうすれば速読にもなって得です。英文を読むのに時間がかかって、問題を解く時間がないというあなた!!おすすめですよ!!なお、このぐらいの簡単な文章なら、「なんだ、そんなことか」と思うかも知れませんが、難しい文章でもこれで出来るように、努力してください。

 なお、センター試験は、間違え探しクイズに近い面があります。そのためあまりやりすぎると失敗することがあります。ご注意ください。でも、それでも問題解く時間がなくて焦るよりはよかばい。さしあたって話の全体像がしっかりつかめておれば、後は何とかなるのですよ。それに訓練を積み重ねていくうちに、速読しても内容がきっちり押さえられるようになります。

3.古文を読む
 で、古文。難しいっすね・・・。
 まず物語や説話などで複数人がでてくる話を読むときに大切なことは、登場人物の確認。これが非常に鍵を握る。誰がどこで登場してどの台詞を言っているのか。ここが解らなければ話になりません。また、現代語と意味が全く違う古語の非常に多いこと。訳すときに、いろいろな角度から検討しなければなりません また古文では現代の常識でとくと痛い目に遭うことがあります。まず、訳に忠実になってください。そんなはずがない、と思ってもそんなことがあることを忘れてはいけません。古典で恐ろしいのは、先入観で解いてしまうことです。

 ただし、あまりにもおかしな場合は、自分の解釈がおかしな場合が、かなりあります。そんなことを防ぐためにも、時代背景をしっかり勉強しておきましょう。ついでに日本史の勉強にもなり、教養ともなり一石三鳥です。そして、なにより古文が好きになることが大切です。古文だけに限ったことではありませんが、古文の場合は昔の文献資料を読む楽しみみたいな気持ちができるといいと思います。好きこそ物の上手なれと言うじゃありませんか。でも書きながらあまり参考にならないことを言っている気がする。まぁ、自分でやるしかないのです。古典は。

 ただ、時間があるならば、原文と現代語訳が上下または左右に配置された、古典の本を買って読めればと思います。ちなみに本居宣長の「玉勝間」・・・これはけっこう重要です。聞いたこともないような名前の古典かも知れませんが、よく入試問題にでます。時間があれば全文を読んでおいた方がいいです。また、源氏物語なんかは、さっさと現代語訳されたやつを読んでしまいましょう。全部読んでりゃきりがありませんが、とりあえず登場人物の性格・行動、流れぐらいの勉強はやってください。

 さらに、英語も古文も抜かしがちなところ。それは最後の行です。最後の行の一歩手前で力つきる人いませんか?もったいなーい。最後に筆者の主張が簡潔にまとめてある場合が多く、そこから設問がある場合も多い。気をつけましょう。

 おまけとして漢文。漢文で重要なことは、古文と同じ事をすること、と同時に書き下し文にすることを面倒くさがらない。なんとなく字面<じづら>から判断してはいけません。よく言われることですが、センター試験で漢文は満点が一番とりやすいのです。それはなぜか。句法が解っていて書き下し文にできれば、難しい単語も余りなく、非常にわかりやすい文章だからです。だいたい、漢文の問題に引用される文献は勧善懲悪や昔のえらい人の話など、儒教が好きそうな話が多く、主題も想像しやすい。主題が解ればこっちの物です。ただ、たま〜にそうならずに痛い目に遭うこともあります。あしからず。

 で、もう一度言いますが、訳せさえすれば、後は現代文より簡単なわけです。肝に銘じるべし。

4.勉強法極意
 まさかと思いますが、いきなりハイレベルな文章から読み始めていませんか?。英文も古文も大切なことは、簡単な物でいいから、こつこつと、但し多量の文章読むことにつきます。ここを忘れちゃあ、旦那。どうしようもありませんで。とにかく慣れが第一です。ついでに「うらけん式」の読み方も実践しましょう。

 また、簡単な物を読むことで自信をつけてしまうことも大切です。できる、というその気持ちがかなり影響することは言うまでもありません。但し、自信を持ちすぎて勉強しなくなったら終わりです。当たり前と思う人もいるかもしれないが、よくある話なのである。

 そうそう、英文は特に毎日読むことが大切です。一日読まないだけで読解力が落ちます。逆に毎日やっていれば、日本語の文のごとくすらすら読めます。もちろん、単語の勉強も忘れずに。

 と、色々書いてみましたが、「うそだー、そんなんで点が取れたら苦労はしない」「もう実践しているけど、点が取れない」と言う意見もあるでしょう。ぐたぐた言わず、しっかり実践してください。やらなきゃいい結果はついてきません。いっときますが、この「うらけん式」も、体で会得するには結構根気がいります。また、「そんな方法より他の方法の方がいい」と言う人もいるでしょう。そんな人は・・・紹介してください(笑)。

 また、世の中様々な学習法がありますが、どれが一番よくて悪いと言うわけではありません。大切なことは、しっかりやることです。ちなみに、「うらけん式」の全体的な勉強法は別に書いてありますのでよろしく。

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