2003年11月5日 軍港都市・呉の近代建築を巡る


 この日は祖父と一緒に、呉市の近代建築群を撮影。戦前は海軍、戦後は海上自衛隊の基地が置かれる呉市中心部は、戦前から残る軍関係を中心とした多数の近代建築群が残ります。こちらは、撮影当時は海上自衛隊呉集会所(旧呉海軍下士卒集会所)で1936(昭和11)年築。元々はスクラッチタイル張りの外観であったようで、映画「この世界の片隅に」では往時の姿を再現して描かれています。
 2018(平成30)年に呉市が取得し、活用策の検討が続けられています。


続いて入船山公園へ。こちらは入船山公園休憩所(旧東郷家住宅離れ座敷)。東郷平八郎が海軍大佐の時、1890(明治23)年5月13日から翌年12月14日まで、1年8ヶ月の間呉鎮守府第2代参謀長として在任した際に使用した居宅の離れです。明治初期の建築で、国登録有形文化財。


旧呉海軍工廠塔時計。1921(大正10)年築で、呉市有形文化財。旧呉海軍工廠造機部の屋上に設置されていたものを、1971(昭和46)年に船山記念館内に移設展示したものです。

旧高烏砲台火薬庫。1902(明治35)年築で、国登録有形文化財。瘤出し仕上げの花崗岩を積み上げ、西面中央に欠円アーチの出入口を開けた倉庫です。


入船山公園最大の見どころである、旧呉鎮守司令長官官舎。木造平屋建で、上写真の東側の洋館部と西側の和館部から構成され、1905(明治38)年築。国重要文化財です。洋館部分は英国風のハーフティンバー様式を取り入れているほか、玄関部分の左右にはイギリス製のステンドグラスがはめ込まれています。

館内にはこちらの和館部分から入ります。







こちらは、海上自衛隊呉地方総監部庁舎「旧呉鎮守府庁舎」。1907(明治40)年築で、毎月第1・第3日曜日を基本に一般公開されているようです。

呉貿倉庫運輸8号・10号倉庫(旧造兵廠弾丸庫雑器・魚形水雷庫)。

呉貿倉庫運輸4号倉庫(旧造兵廠予備艦隊兵器庫/預兵器庫)。

海上自衛隊の潜水艦も多数が見えます。

これも非常に古そうです。


歴史の見える丘からは、戦艦「大和」を建造したドック上屋を間近にみる事ができます。

最後に呉駅前にあった百貨店、そごう呉店を撮影。この時は偶然撮影しただけですが、2013(平成25)年1月に閉店しました。

翌日は東京に戻る際に、0系新幹線の並びを撮影。どちらもJR西日本のオリジナルカラーですね。懐かしい…。

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