紀州鉄道キハ600形

(写真:御坊駅/撮影:リン)
●基本データ・運用区間
デビュー年:1956(昭和31)年 / 紀州鉄道デビュー年:1976(昭和51)年元運行区間:紀州鉄道線
●貴重な大分交通の生き残り
キハ600形は、大分交通のキハ603、キハ604を1976(昭和51)年に譲り受けて番号そのままに運用していた車両。湘南電車風の正面二枚窓、両運転台の18m級車体を持ち、車内はセミクロスシートである。大分交通時代のキハ600形は、1956(昭和31)年に2両、1960(昭和35)年に2両の計4両が新潟鐵工所(現、新潟トランシス)で製造されたもので、601、603は邪馬渓線に、602、604が国東線に配備。1966(昭和41)年に国東線が廃線となると全車両が邪馬渓線に集結したが、1975(昭和50)年に邪馬渓線が廃止になったため、紀州鉄道に譲渡された。
キテツ1形導入に伴い、キハ603が予備車として、またキハ604が部品取り用となっていたが、ついに2009(平成21)年10月にキハ603も運用を離脱した。現在はキハ603が、紀伊御坊車両検修区で保存されている。
●キハ603 カラーバリエーション

2012年9月1日と2日限定で、御坊臨港鉄道時代の塗装が再現。ただし、キハ603にこの塗装が施されていたことはない。
(写真;紀伊御坊車両検修区/撮影:リン)
●キハ604

残念ながらついに現役を退いたキハ604。現在は解体されて現存しない。
(写真;紀伊御坊駅/撮影:リン)
●車内の様子

昔懐かしい雰囲気が残る車内。
(撮影:リン)