東急電鉄8000系


2005年6月に登場時の姿に復元された8000系(8039F編成)。2007年7月まで運用され、現在はインドネシアに売却。
(写真:東急東横線 多摩川駅/撮影:デューク)

●基本データ

デビュー年:1969(昭和44)年
運行区間:伊豆急行、JR伊東線、KAIコミューター・ジャボデタベック(インドネシア)
元・運行区間:東横線、大井町線など

●さらば、東急の標準車両

 東急車の標準車として登場した電車で、8000系登場から20年以上に渡って系列車が677両が大量増備された東急の主力車両として一世を風靡。7000系に準じて、オールステンレスの車体となっているが、輸送力増強の為、東急として初めて20m4扉車が採用され、以後の標準となった。他に運転台は、人間工学に基づいたワンハンドルとなっている点などが異なる。

 長らく東急を代表する通勤型電車として活躍し、8500系などの派生系列も登場。1992〜97年には東横線所属車両を対象に11編成が更新工事が行われ、側面に赤帯が入り、さらに前面が歌舞伎の隈取にも似た赤黒の配色となった。

 しかし老朽化に伴い2001(平成13)年より廃車が始まり、2008(平成20)年1月13日の「さよなら運転」をもって東横線からは引退。大井町線系統でも同年2月に最後の1編成が運用を離脱した(ちなみに、トップナンバーである8001を組み込んだ編成)。

 なお、45両(うち1両は8500系からの改造)がグループ会社である伊豆急行へ譲渡されて、同社の主力車両として現在も活躍中。2005(平成17)年には伊豆急行に移籍した車両の塗装を再現した、「伊豆のなつ」号が東横線で運転された。

 また、インドネシアのKAIコミューター・ジャボデタベックへ売却された編成もあり、海を渡りジャカルタでも活躍を続けており、この中には「伊豆のなつ号」に使用された編成も含まれる。

●カラーバリエーション・車内など


 歌舞伎塗装とも称されるリニューアル編成用の塗装。
(写真:東急東横線 多摩川駅/撮影:デューク)

前面に赤帯が貼られた標準的なスタイル。このデザインは1988(昭和63)年から見られたものだった。
(写真:東急東横線 自由が丘駅/撮影:デューク)

 東横線で行われた「さよなら運転」。渋谷方のヘッドマークは円形。
(写真:東急東横線 武蔵小杉駅/撮影:裏辺金好)

8000系車内の様子。写真は「さよなら運転」で使用されたときの8017編成。
(撮影:裏辺金好)

伊豆急行譲渡車輌


水色と青色をアクセントカラーにした伊豆急行の8000系の標準塗装。
(写真:伊東線 熱海駅/撮影:裏辺金好)

紺色をベースに花と細帯をあしらった「トランバガテル」ラッピング電車。2種類あり、こちらは細帯が赤の編成。
(写真:伊豆急行線 伊豆高原駅/撮影:裏辺金好)

同じく「トランバガテル」ラッピング電車で、こちらは細帯が紫と水色の編成。
(写真:伊東線 熱海駅/撮影:ロクマルサン)

「トランバガテル」のラッピング広告終了後、東急で登場した当時の無塗装に変更された。
(写真:伊豆急行線 伊豆高原駅/撮影:裏辺金好)

2012年7月14日のイベントでは、TA-2編成へ東急時代の赤帯が前面に施されている。
(写真:伊豆急行線 伊豆高原駅/撮影:裏辺金好)

インドネシア譲渡車輌


2005年に運転された東横線の「伊豆のなつ」号塗装のまま、インドネシアで活躍を開始した当初の姿。
(撮影:おやじまふぃあ)

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