元々は1986年夏、国鉄が関越自動車道の夜行高速バスに対抗し、14系による新宿〜新潟の臨時夜行列車として設定したのが始まり。翌年9月にはアコモデーションを改良した165系による快速「ムーンライト」が運転開始され、利用客が定着。1988年3月に定期列車化された。また、当初は165系に編成単位で様々な塗装が施されていたのも特徴であった。
また、快速「フェアーウェイ」は「ムーンライト」の間合い運用として、早朝の新宿に到着した165系を、今度は東北本線の黒磯まで走らせる列車として誕生(基本的には週末を中心に臨時運転)。現在はさらに、会津若松まで足を伸ばすこともある。なお、黒磯から新宿まで運転されたあとは、さらに再び「ムーンライトえちご」として運転されるため、中央線の三鷹駅まで一時的に回送。
さて、1996年3月に、東海道本線の通称”大垣夜行”(東京〜大垣)が165系から JR東海の373系へ車両変更。これに合わせ、愛称が快速「ムーンライトながら」と変更されるにあたって、混同を避けるため、元祖「ムーンライト」は、「ムーンライトえちご」を名乗るようになった。もっとも、既に西日本地区では「ムーンライト松山」「ムーンライト九州」が運転されてはいた。
2003年4月には、「ムーンライトえちご」「フェアーウェイ」が485系化された。これは東北新幹線八戸開業に伴い余剰となった、現・青森車両センターの国鉄色485系を現・新潟車両センターに転属の上、塗装はそのままで165系を置き換えたものである(「いなほ」「北越」などで運用される独自塗装の車両も登板することがある)。
2009(平成21)年3月12日改正で多客期に運転される臨時列車となるも、急行「能登」や特急「日光」「きぬがわ」と共に、首都圏に顔を出す貴重な485系・489系列車の一員であったが、2010(平成22)年3月改正で183系による運転に変更され、既存の485系は臨時急行「能登」運用に就くことになった。
ところが2012(平成24)年3月17日改正では、臨時急行「能登」の設定が無くなり(運転自体は2月24日が最後)、「ムーンライトながら」に再び485系が登板することになった。
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