奥州藤原氏第3代、藤原秀衡が過ごした豊田館(とよだのたち)近くに、平成5年の大河ドラマ「炎立つ」ロケのために建設された歴史公園。20ヘクタールの広大な敷地に国内唯一の「寝殿造」をはじめ平安時代の建築物を大小合わせて117棟再現。大河ドラマシリーズ、「陰陽師」などその後も多くのロケに使用。平成17年の大河ドラマ「義経」でも当然使用される。
奥州藤原氏三代の秀衡の居館であった伽羅御所を想定しています。平安時代の華麗さを良く伝える寝殿造様式であり、建物は寝殿を中心に対屋、中門(ちゅうもん)、釣殿(つりどの)、蔵人所(くろうどどころ)、料理所、侍廊(さむらいろう)をそれぞれ廊下でつなぐ形をとり、庭園も整備。なお、平泉にあったと考えられています。

伽羅御所 【庭・池・中門
・釣殿】
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伽羅御所 【寝殿】
もうお馴染み、住居部分です。南北2間、東西5間程度の母屋を中心とし、周囲に庇(ひさし)を加えています。
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無量光院
宇治の平等院鳳凰堂を元に作られたと言われる建物。実際の大きさの4分の1で再現。折角なら、実物大で造って欲しかったのですが・・・。
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伽羅御所 【寝殿内部】
こんな所に秀衡はいたと考えられています。板の間に、自分の座る部分に畳を置いていたわけです。
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これを見た後、平泉にでも行こうかなと考えていたのですが、だいたい2時間〜3時間近く見学に時間がかかりました。モデルコースでは最短1時間で・・・だったのですが、意外とあっさりなんでも見回ってしまう私でもこれです。お立ち寄りの際は、ちょっと気を付けてください。
また、えさし藤原の郷に隣接して、「
えさし郷土文化館」があります。建物の「奥の院」には、西国・坂東・秩父の百観音菩薩が展示してあって、また江刺の農業の歴史を展示してあたったりと、そこそこ面白い展示内容。
さて、それを見た後、タクシーに乗って最初に紹介した豊田館へ。タクシーの運ちゃんに「何もないよ」と言われましたが、説明文と昔の石碑を除けば、本当に遺構も何もなかったです。発掘は少し行われたみたいで、色々出土はしているため、ここに豊田館があったかどうか、疑問の声もありますが、何かしらの建物はあったみたいですね。
そして水沢江刺駅へ。情けないことに新幹線は駅に着いた瞬間に行ってしまいました。1時間ほど待ちます。駅の中の民芸品コーナーも意外と見応えあり、それから駅前にある産業会館だったか、内部は年末年始で休みだったのですが、江戸時代幕末に造られた大砲を復元した物が野外展示されていました。
なお、水沢江刺駅からは水沢市武家住宅資料館(後藤新平旧宅・内田家旧宅)、高野長英記念館、平安時代の胆沢城跡など、色々と見るべき所があります。ただ、いずれも車で20分なので、タクシー代が・・・。今回はパスすることにしました。
さて、東北新幹線「
やまびこ」で盛岡へ。と言っても、もう日が落ちておりまして真っ暗。今更どこに行くことも出来ず、乗り継ぎの列車まで暇をもてあまします。ただ、凄いですね。元旦なのに、もう駅ビルのデパートは営業していますよ。お客もかなりいました。
そして、東北新幹線「
はやて」で八戸へ。
八戸は2002年12月で新幹線が延伸した場所で、さすが、駅設備は綺麗でした。ここで、在来線に乗り換え、特急「
スーパー白鳥」で青森へ行きます。やはり、その12月に誕生したJR北海道の新型特急。外観も内装も美しいです。
ただ、「はやて」の時には全く気にならなかった「揺れ」。「スーパー白鳥」は凄かったですね。走行中、ガタガタ揺れるのなんの・・・。おそらく、「スーパー白鳥」が悪いのではなく、新幹線「はやて」が特殊な装備をしているそうですので、こちらが偉大すぎると言うことなのでしょう。
青森に到着。次の列車まで2時間あるので、駅のコンビニでおにぎりを購入し、待合室で、筋肉バカの番組を見ながら(笑)、夕飯を食べます。ちょっと寂しいですね。しかし、160円の鮭おにぎりを買ったのですが、これが美味い。腹が減っていたこともあるでしょうが、良いおにぎりでした。
そして、乗り継いだ列車は、急行「はまなす」。青函トンネルを越え、札幌へ向かう(昔懐かしい?)客車の夜行列車です。ちなみにここからは、「
北海道・東日本パス」という、青春18切符の親戚を使います。JR東日本・JR北海道・IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道の普通列車(各駅・快速)と急行「はまなす」自由席が、5日間連続で乗り放題で、1万円です。
で、まさか元旦早々、急行「はまなす」なるマイナーで、しかも青春18切符だと乗れない、この列車を使う人は少ないだろう、そう甘く見ていた私が間違いでした。確かに、指定席の方は空きがかなりありましたが、自由席の方は私と同じ考え(東日本・北海道パス利用者)の人が多かったようで、なんと急行「はまなす」到着20分前より、かなりの人が並んでいました。あと一歩で、立ったまま夜中の青函トンネルを越えるところでした。恐るべし・・・・。
ちなみに、急行「はまなす」。発車時刻の40分前に青森駅にやってくるので、みんなが並び始めた時間は、実質、発車の1時間前という事になります。このクソ寒いのに・・・・。そして一転して、車内が暑い。椅子も座り心地はあまり宜しくない。まあ、安くいけるんだから、仕方がないですけど。ちなみに、指定席だと、そこそこ豪華で、カーペット車や寝台車両も連結しています。しかし、こちらに呪うとすると、普通の運賃も別に支払わなくてはならず・・・。残念。
そして、あまり眠れないまま青函トンネルを越えると、北海道。雪が積もっています。後輩共々大喜び。雪でお苦しみの皆様、本当にご免なさい。珍しいもんで・・・。そして、そのまま興奮しながら、列車は朝6時に札幌駅に着きます。この後、9時30分に裏辺研究所常連の
大黒屋介左右衛門さんに初めてお会いすることになっています。
それまで約3時間30分。
どうしようか考えていなかったのですが、突如、小樽に行くことにしました。これが非常に素晴らしいことに。次のページへGo!
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