Kenji


盛岡発ほっとゆだ行きの臨時快速「錦秋路」号に充当されたkenji
(写真:東北本線 盛岡駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

登場年:1992(平成4)年
運転区間:主に東北地区
使用車種:キハ58系

●解説

 キハ58系ジョイフルトレイン「kenji」は、JR東日本盛岡車両センター所属の車両。

 元々は国鉄新潟鉄道管理局(新潟局)がキハ58系3両に対し、両端を展望車とした「サロンエクスプレスアルカディア」として改造したもの。車番は1号車から順に、キロ59 508(←キハ58 626)、キロ29 505(←キハ28 2010)、キロ59 509(←キハ58 650)となった。

 JR東日本発足後の1987(昭和62)年4月から運行を開始したが、僅か1年後の1988(昭和63)年3月30日にキロ59 508が排気管の過熱により出火して全焼。残る2両は休車となった。

 1992(平成4)年になると、三陸・海の博覧会にあわせて盛岡支社へ転属。キハ58 1505を新たに展望車へ改造し、キロ29 505とキロ59 509を普通車格下げ、エンジン換装、さらに原番号に復帰の上で宮沢賢治にちなんだ愛称「kenji」として再改造。

 当初、塗装は白をベースに青色系の濃淡の帯であったが、後に緑色をベースに金帯へ塗装を変更。さらに、2013(平成25)年12月からは、青色ベースに金帯へ塗装変更されている。

 現在、JRグループで活躍する唯一のキハ58系である。

●形式ガイド


(写真:山田線 宮古駅/撮影:ちゃけ様

塗装変更されたジョイフルトレイン「Kenji」。
(写真:東北本線 平泉駅/撮影:裏辺金好)

●形式ガイド



キハ58-1505
1号車で、仙台方先頭車。1968(昭和43)年製造。
(写真1枚目:東北本線 盛岡駅 2枚目:東北本線 平泉駅/撮影:裏辺金好)



キハ28 2010
2号車で、「サロンエクスプレスアルカディア」時代にはキロ29 505として改番。1961(昭和36)年製で、3両の中では最も古い。
(写真1枚目:東北本線 盛岡駅 2枚目:東北本線 平泉駅/撮影:裏辺金好)


キハ58 650
3号車で、青森方先頭車。「サロンエクスプレスアルカディア」時代にはキロ59 509として改番。1965(昭和41)年製。
(写真1枚目:東北本線 盛岡駅 2枚目:東北本線 平泉駅/撮影:裏辺金好)

●車内の様子


ハイデッキ構造で、左右で異なる色調のモケットになっている。
(撮影:裏辺金好)


展望席。
(撮影:裏辺金好)

2号車のキハ28-2010うち、仙台方の半分は海側に2列+1列を偏った形で配置。「コミュニケーションルーム」と呼ばれ、各々45度で向かい合わせて6人グループ席にすることが可能。
(撮影:裏辺金好)

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