103系一般形電車


東京総合車両センターで3色がそろい踏み。(撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1963(昭和38)年
運行区間:山陽本線(※和田岬線)、奈良線、関西本線、加古川線、播但線、筑肥線など
元・運行区間:山手線、中央線、京浜東北線、総武線、青梅線、埼京線、武蔵野線、鶴見線、横浜線、南武線、常磐線、京葉線、八高線、仙石線、東海道本線、山陽本線、大阪環状線、おおさか東線、阪和線、福知山線、赤穂線、宇野線、可部線、呉線、KRLジャボタベック(インドネシア)など

●引退が進む通勤電車の代名詞

 103系は、101系の改良型。山手線のような駅間距離の短い路線での使用を目的として1963(昭和38)年に登場した。翌年から量産が始まり、昭和59年まで3447両が製造。同一系式では日本最高量産数を誇っている。

 1973(昭和48)年より首都圏でATCとよばれる鉄道制御システムを導入。これにあわせ103系は高運転台と呼ばれる車両が製造されるようになり、顔のイメージが変更された。この他、地下鉄に乗り入れる車両も存在し、こちらも顔は違っている。 また、投入される路線に応じて様々な塗装をされているのも特徴。これらについては、以下で写真を見ていただきたい。

 さて、日本全国で通勤・通学輸送に活躍した103系だが、JRが発足すると各社で新系列の車両が投入され、特に2000年代に入ると一気に勢力を減少。首都圏からも2006(平成18)年3月改正で全て撤退した。一方、JR西日本では関西地区の各路線や広島地区などで活躍を続けてきたが、2017(平成29)年に大阪環状線と阪和線から撤退し、現在は奈良線や加古川線、播但線などで少数が活躍するまでに勢力を縮小している。

 また、比較的動きのなかったJR九州でも305系の投入によって、2015(平成27)年3月に地下鉄空港線からの運用を離脱し、筑肥線のローカル運用に押し込められた。

 ちなみに、JR東日本から4編成がインドネシア首都圏の鉄道を担当するKRLジャボタベックへ、1編成がJR西日本に売却されているが、いずれも現在は廃車されている。また、クハ103-1が京都鉄道博物館、クハ103-713(カットモデル)が大宮の鉄道博物館で保存されているほか、企業や個人等で数両が保存されている。

▼カラーバリエーション


ウグイス色の103系。奈良線、関西本線、おおさか東線で活躍し、かつては山手線、横浜線、埼京線でも運用。 なお、JR西日本の103系ウグイス色は、写真のように前面に白いラインが入る。写真は低運転台。
 (写真:奈良線 河内堅上駅/撮影:デューク)

1990年ごろまでは、関西線の101系(左)と103系(右)は黄色の警戒色を前面に描いていた。
(写真:関西本線 天王寺駅/撮影:ひょん君)

 103系ウグイス色高運転台。
(写真:川越車両センター/撮影:デューク)

 103系ウグイス色高運転台。こちらはJR西日本によるリニューアル車(体質改善40N)。
(写真:奈良線 河内堅上駅/撮影:デューク)

 103系オレンジバーミリオン色は、大阪環状線を中心に活躍。かつては中央線、武蔵野線、青梅線でも見られた。こちらは低運転台。
(写真:桜島線 安治川口駅/撮影:裏辺金好)

 103系オレンジバーミリオン色のうち、JR西日本によるリニューアル車(体質改善40N)。こちらは低運転台。
(写真:阪和線 和歌山駅/撮影:裏辺金好)

 103系オレンジバーミリオン色。こちらは高運転台。
(写真:武蔵野線 北朝霞〜西浦和/撮影:デューク)

 103系オレンジバーミリオン色のうち、JR西日本によるリニューアル車(体質改善40N)。こちらは高運転台。
(写真:大阪環状線 野田駅/撮影:リン)


 103系スカイブルー色。現在は阪和線などで活躍。かつては京浜東北線、京葉線、東海道・山陽線(関西圏)でも運用されていた。
(写真:阪和線 浅香駅/撮影:裏辺金好)


 103系スカイブルー色のうち、JR西日本によるリニューアル車(体質改善40N)。こちらは低運転台。
(写真:大阪環状線 大阪城公園駅/撮影:裏辺金好)


 103系スカイブルー色高運転台。
(写真:京葉線 蘇我駅/撮影:デューク)


 103系スカイブルー色のうち、JR西日本によるリニューアル車(体質改善40N)。こちらは高運転台。
(写真:阪和線 日根野駅/撮影:裏辺金好)


 103系カナリア色(低運転台)。鶴見線での活躍を最後に消滅した。かつては中央総武線各駅停車、南武線、福知山線等でみられた。
(写真:鶴見線 浅野駅/撮影:デューク)


 103系カナリア色(高運転台)。
(写真:南武線 西国立駅/撮影:裏辺金好)


 現存しない、常磐線&成田線の103系エメルラルドグリーン色。写真は、低運転台と呼ばれるタイプ。
(写真:常磐線 上野駅/撮影:裏辺金好)


 常磐線&成田線の103系。最大15両の運用が圧倒的。写真は、高運転台と呼ばれるタイプ。2006年4月に「さよなら運転」を行い引退。
(写真:常磐線 北小金駅/撮影:デューク)


 103系常磐線訓練車。
(写真:東京総合車両センター/撮影:裏辺金好)


 常磐線と、それに接続する成田線だけに使用される、エメラルドグリーンという色の103系。
写真は、地下鉄千代田線に直通していたタイプが常磐線専用になった姿で、現在は引退。
(写真:常磐線 上野駅/撮影:裏辺金好)


 仙台と石巻を結ぶ、仙石線の旧塗装。
(写真:仙石線 松島海岸駅/撮影:武蔵野通信局 禁転載)


 JR九州の車両に刺激されてか、英語のレタリングを入れた仙石線103系の塗装。
(写真:仙石線 石巻駅/撮影:デューク)

 仙石線の103系。少数だが高運転台車両も存在していた。なお、運転台下の銀色のラインが取り払われているのも特徴。
(写真:仙石線 松島海岸駅/撮影:裏辺金好)


 営団地下鉄東西線(当時)に直通していた103系。中野〜三鷹は中央線各駅停車を走行。
(写真:中央線各駅停車 三鷹駅/撮影:裏辺金好)


 JR東海の103系リニューアル車は塗装が変更され、湘南帯に。しかし、313系投入により引退し、現在は1両が美濃太田で保管(放置?)。この塗装、なぜか現在はインドネシアで存在している。
(写真:美濃太田運輸区/撮影:裏辺金好)


 桜島線(JRゆめ咲線)で使用されたユニバーサルスタジオジャパンPR用の103系「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド号」。
(写真:大阪環状線 大阪駅/撮影:裏辺金好)


 桜島線(JRゆめ咲線)で使用されたユニバーサルスタジオジャパンPR用の103系「ウッディー・ウッドペッカー号」。
(写真:大阪環状線 野田駅/撮影:リン)


 桜島線(JRゆめ咲線)で使用されたユニバーサルスタジオジャパンPR用の103系。こちらは「パワーオブハリウッド号」。
(写真:大坂環状線 京橋駅/撮影:Zenigata)

桜島線(JRゆめ咲線)で使用されたユニバーサルスタジオジャパンPR用の103系。こちらは「セサミストリート号」。
(写真:桜島線 安治川口駅/撮影:リン)


2014年に大阪環状線に誕生した「OSAKA POWER LOOP」ラッピング車。関西のラジオ局「FM802」が主催しているアーティスト発掘プロジェクト「digmeout(ディグミーアウト)」とコラボしたもの。
(写真:大阪環状線 天王寺駅/撮影:リン)


2013(平成25)年12月から翌年3月まで運転の、古都奈良の文化財・世界遺産登録15周年ラッピング車。
(写真:奈良線 京都駅/撮影:裏辺金好)


 加古川線電化に合わせて投入された103系。中央に貫通扉が設置されたのが特徴。
(写真:加古川線 加古川駅/撮影:裏辺金好)


 加古川線用の103系。こちらは西脇市出身の世界的画家、横尾忠則氏デザインのラッピング車両「見る見る速い」。
(写真:網干総合車両所 明石支所 加古川派出所/撮影:ひょん君)

加古川線用の103系。こちらは西脇市出身の世界的画家、横尾忠則氏デザインのラッピング車両「銀河の旅」。
(写真:網干総合車両所 明石支所 加古川派出所/撮影:ひょん君)

加古川線用の103系。こちらは西脇市出身の世界的画家、横尾忠則氏デザインのラッピング車両「滝の音、電車の音」。
(写真:加古川線 神野〜厄神/撮影:ひょん君)

加古川線用の103系。こちらは西脇市出身の世界的画家 、横尾忠則氏デザインのラッピング車両「走れY字路」。
(写真:網干総合車両所 明石支所 加古川派出所/撮影:ひょん君)

姫路から寺前まで走る、播但線の103系。車内は、新型電車と間違うほどの改造を受けた。
(写真:播但線 姫路駅/撮影:裏辺金好)

 2008年3月より運行されている、「銀の馬車道」塗装の1編成目。既存の播但線塗装をベースにしている。
(写真:播但線 姫路駅/撮影:裏辺金好)


 銀の馬車道塗装の2編成目。アクセントカラーが播但線色からスカイブルーに変更されている。
 (写真:播但線 姫路駅/撮影:リン)

2008年3月より運行されている、JR播但線の「銀の馬車道」塗装の1つ。銀の馬車道とは明治初期、播但線沿線である生野と飾磨港の間、約49kmを結ぶ馬車専用道路のこと。日本初の高速産業道路としてPRされており、103系も一役買っている。
(写真:播但線 姫路駅/撮影:2面2000式様 禁転載)

岡山地区を中心に活躍した103系。ウグイス色に見えるが、一応マスカットカラーというらしい。また、白いラインを巻いているのが特徴。後に広島地区へ移動し、山陽本線や呉線で活躍した。
(写真:山陽本線 広島駅/撮影:リン)


115系と同じイメージに合わせた瀬戸内色の103系。
(写真:山陽本線 東尾道駅/撮影:裏辺金好)

瀬戸内色をベースに、詩人「金子みすず」の写真などを貼った103系。
(写真:山陽本線 広島駅/撮影:裏辺金好)

瀬戸内色をベースに、大河ドラマにタイアップして「宮本武蔵」関連をイメージした絵や、関門海峡の名所旧跡の写真を貼った103系。
(写真:山陽本線 広島駅/撮影:裏辺金好)


なんと2005年になって、武蔵野線から移籍してきた高運転台の103系が瀬戸内色に。恐るべしJR西日本。
(写真:山陽本線 広島駅/撮影:リン)


2012年に登場した広島支社・岡山支社統一色の103系。カナリア色を若干濃くした雰囲気となった。
(写真:山陽本線 広島駅/撮影:リン)

ド派手なJR九州の103系筑肥線用現行塗装。コーポレートカラーである赤を前面に、側面は灰色等という姿になった。 筑肥線・唐津線から、福岡地下鉄の空港線へ直通。
(写真:筑肥線 波多江〜周船寺/撮影:リン)


インドネシア首都圏を運行するジャボタベックの103系(現地でも103系)。JR東日本から譲渡されたもので、当初は武蔵野線時代のオレンジ色だったが、まずは上写真のようなオリジナル塗装に変更。のちに青系統やJR東海カラーなどの、さらに別の塗装に変更された上で、現在は引退。
(写真:ジャボタベック/撮影:おやじまふぃあ 禁転載)

 営団地下鉄(現・東京メトロ)千代田線に直通していた頃の103系。地下鉄東西線直通用と同じく、前面に貫通扉が付くのが特徴。
(写真:千代田線 代々木上原駅/撮影:mgpc64様 *禁転載)

九州の筑肥線用103系旧塗装。前面の形状も異なり、塗装はスカイブルーをベースにクリーム色を配色する。
(写真:筑肥線 西唐津駅/撮影:mgpc64様 *禁転載)

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