広島電鉄650形


貴重な被爆電車である650形。保守点検は大変だろうが、末永く活躍してほしい。
(写真:市役所前〜鷹野橋/撮影:リン)

●基本データ

デビュー年:1942(昭和17)年

●被爆した広島電鉄の「戦前型」は、現役で活躍中

 1942(昭和17)年に、木南車輌で製造された広島電鉄オリジナル車。
 原爆の被害に遭うが、修復されて今も運行中。実質的に、広島電鉄で唯一運転されている被爆車である。とは言え、新型車両が続々と投入される中で、650形は性能が低く、最高速度も35km/h程度となっていることから、次第に活躍の場を減少。

 2006(平成18)年6月改正で、ついに653号が江波車庫で休車、654号は廃車となり広島市の交通科学館で保存され、営業用として残るのは651号、652号のみで、主に朝ラッシュ時に運転されている。それでも、特に近年になって被爆電車として歴史的価値の高い車両として認識されるようになり、広島電鉄の歴史を語る上で欠かせない車両であることから、今後も出来る限り使用されていくとは思われる。

 特に653号については、2015(平成27)年からRCC(中国放送)×広島電鉄「被爆電車特別運行プロジェクト」として昭和20年代当時の塗装に復元された上、被爆の惨禍、広島の街の復興、路面電車の被爆状況や復旧について学習する臨時列車として活用されている。

 また、これと同時に交通科学館の654号についても昭和20年代の塗装に再塗装されている。

●カラーバリエーション


(写真:的場町〜猿猴橋町/撮影:リン)

●車内


(撮影:リン)

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