小田急2200形


2200形は非貫通型。
(写真:海老名車両基地/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1954(昭和29)年
元・運行区間:小田原線、江ノ島線、多摩線、箱根登山線、新潟交通、富士急行

●晩年は新潟でも活躍

 ここでは2200・2220・2300・2320形をまとめて紹介したい。
 1954(昭和29)年登場の2200形は2枚窓非貫通(最終装備の2217・2218のみ正面貫通形)で、直角カルダン駆動方式、日本初のアルストーム式台車を採用など、日本電車史上に残る名車。引退後も小田急電鉄で2201-2202の編成を小田急が保存していたが、2019(令和元)年に2202が解体された。このほか富士急行に譲渡された車両があるが、現在は全車引退している。

 1958(昭和33)年登場の2220形は、前面3枚窓の正面貫通形のデザインで、WN平行カルダン駆動方式を採用。
 1982(昭和57)年に廃車となり、富士急行へ譲渡されたほか(1996年廃車)、2両は1984(昭和59)年にワンマン改造の上、翌年から新潟交通で使用開始。新潟交通唯一の高性能車として朝ラッシュ時に活躍。しかし、1998年に不調となり休車。その翌年には新潟交通の鉄道路線自体が廃止になってしまい、車両もほどなく解体された。

 2300形は、特急ロマンスカー増発用として1955(昭和30)年〜1959(昭和34)年まで運用。
 1959(昭和34)年に3000形SE車に特急車の運用を譲り、準特急列車などへ格下げされ、マイナーチェンジ型の2320形と共に運用されることになった。しかし、1963(昭和38)年に3100形LSEが登場すると、準特急列車が廃止となり一般車へ改造。この際、湘南電車的な非貫通型のデザインから、3枚窓の貫通型へ改造され、3扉片開きのロングシート車両へ変更。1984(昭和59)年に廃車となり、2300形と共に富士急行へ譲渡された(1996年に廃車)。

●バリエーション


2220形。新潟交通へ譲渡される直前の姿。
(写真:相模大野 大野工場/撮影:1980年代国鉄撮影日記 禁転載)

新潟交通で活躍した後、解体される直前の姿。
(写真:新潟交通 東関屋駅/撮影:孟保世)

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