東急電鉄200形
(写真:電車とバスの博物館/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1955(昭和30)年元・運行区間:玉川線
●玉電を象徴するスター
玉川線の近代化を目的に1955(昭和30)年に製造された2車体連接の路面電車。航空機の技術を応用した大幅な軽量化、平行カルダン駆動による高い走行性能、超低床構造やファンデリアといった画期的な接客設備など、当時の最新技術がふんだんに盛り込まれている。下膨れの顔つきや丸みを帯びた卵型の車体などから「ペコちゃん」、「いもむし」と呼ばれ、玉川線の看板列車として多くの人々に親しまれた。しかし、200形はその特殊な構造・機器から来る運転・保守・整列乗車の問題を抱えており、乗客からの人気とは裏腹に運転士や整備士からの評判は悪かった。これらの問題が災いしたため、1969(昭和44)年の玉川線廃止の際、廃止後も存続することになった三軒茶屋〜下高井戸間(現・世田谷線)を引き続き走行することは叶わず、玉川線廃止前の最終列車で走行したのを最後に、14年という短い期間で全車が引退した。
現在は、田園都市線宮崎台駅にある電車とバスの博物館にて204号が博物館の目玉として保存されている。また、世田谷線を走っている300形のうちの301Fが、200形の塗装を再現している。
●車内の様子
(写真:電車とバスの博物館/撮影:裏辺金好)
(写真:電車とバスの博物館/撮影:裏辺金好)