第27回 1990年〜99年(1):90年代総論とゲーム機の進化

○今回の年表

1990年 2月14日 アメリカ 宇宙探査機ボイジャー1号が初の太陽系の写真を撮影。
  2月15日 ロシア ラトビアがソ連からの独立を宣言。
  3月11日 ロシア リトアニアがソ連からの独立を宣言。
  3月15日 ロシア ミハイル・ゴルバチョフがソ連大統領に就任。
  3月30日 ロシア エストニアがソ連からの独立を宣言。(バルト三国独立)
  4月20日 アメリカ スペースシャトル「ディスカバリー」打ち上げ。
  4月24日 アメリカ ハッブル宇宙望遠鏡が軌道に設置
  7月28日 南米 アルベルト・フジモリがペルー大統領に就任。
  8月2日 中東 イラクがクウェートに侵攻。
  10月3日 ヨーロッパ 東西ドイツが統一
  11月21日 日本 スーパーファミコン発売開始
1991年 1月13日 ロシア ソ連がリトアニアに侵攻
  1月17日 中東 アメリカなど多国籍軍がイラクを空爆。湾岸戦争の開始。
  7月31日 アメリカなど 米ソが第一次戦略兵器削減条約(START I)に調印。
  8月19日 ロシア ソ連でクーデターが勃発。
  9月22日 東欧 クロアチア、ユーゴスラビア軍と衝突(クロアチア紛争)。
  12月25日 ロシア ソビエト連邦が崩壊。
1992年 4月7日 東欧 ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争始まる。
  4月27日 東欧 ユーゴスラビア社会主義連邦共和国解体。
  11月1日 日本 ソニーがMDプレイヤーを発売
1993年 1月1日 ヨーロッパ 欧州経済共同体に加盟する12か国による単一市場が設置
  1月1日 ヨーロッパ チェコスロバキアが連邦を解消し、チェコとスロバキアに分離。
  1月3日 アメリカなど アメリカとロシアが第二次戦略兵器削減条約(START II)に調印。
  8月13日 中東 イスラエルとPLOがオスロ合意に調印。
  11月1日 中東 マーストリヒト条約の発効により欧州連合(EU)が発足。
1994年 4月7日 アフリカ ルワンダで集団虐殺(ジェノサイド)が始まる。
  4月10日 ヨーロッパ NATOがボスニア紛争でセルビア人勢力を空爆。
  5月10日 アフリカ ネルソン・マンデラが南アフリカ共和国初の黒人大統領に就任。
  12月3日 日本 ソニーがプレイステーションを発売。
  12月11日 ロシア 第一次チェチェン紛争勃発。
1995年 8月25日 アメリカ マイクロソフトがWindows95(英語版)発売。
7月1日 ヨーロッパ 単一欧州議定書が発効する。
  12月8日 アメリカ・ソ連 レーガン大統領とゴルバチョフ共産党書記長、中距離核戦力全廃条約(INF全廃条約)に調印。
1996年 3月23日 台湾 李登輝が台湾初の総統直接選挙で当選する。
  9月10日 国連 国連総会で包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択される。
1997年 7月1日 中国 香港がイギリスから中国へ返還される。
12月1日 世界 地球温暖化防止京都会議が開幕し、11日に京都議定書が採択。
1998年 8月7日 アフリカ ケニアのナイロビで米大使館テロ事件が発生。247人死亡
  8月15日 イギリス 北アイルランド・ティロン州の州都オマーで、IRA暫定派の分派(真のIRA)によるテロが発生。29人が死亡。
1999年 1月1日 ヨーロッパ EU11カ国でユーロが銀行間取り引きなどの通貨として導入。
  9月21日 台湾 台湾大地震が発生し、2415人が死亡。
  12月20日 中国 マカオがポルトガルから中国へ返還。

○はじめに

 米ソ関係が大幅に改善してきていたとは言え、東西ドイツの統一、さらにソ連の崩壊は大きな歴史の転換点となりました。さらに、ヨーロッパ共同体(EC)に加盟する12カ国による欧州連合(EU)が発足し、その後の加盟国拡大と合わせ、政治・経済の統合が進んでいきます。中でもEU加盟国の大半がシェンゲン協定を結び、相互の国を国境検査なしに自由に行き来できるため、あたかも一つの国家のように感じられます。

 一方、1990年代も各地で様々な紛争が発生していきますが、中でもイラクによるクウェート侵攻に端を発した湾岸戦争は様々な国が多国籍軍へ参加し、イラクを空爆。大きなニュースとなりました。さらに、ユーゴスラビア連邦解体の過程で各地で発生した紛争や、ロシアからの独立を目指すチェチェン共和国独立派武装勢力とロシアが戦った第一次チェチェン紛争、虐殺で100万人ともいわれる犠牲者を出したルワンダ紛争など、痛ましい悲劇も起こっています。

 なお、この時代のアメリカ大統領はジョージ・H・W・ブッシュ、それからビル・クリントン。ソ連はゴルバチョフ大統領を経て、ロシアのボリス・エリツィン大統領の時代へ。また、中国は1993年から江沢民(1926年〜 )が国家主席として率いており、イギリスから香港、ポルトガルからマカオが返還されています。

 それから、マイクロソフトが発売したWindows95は画期的なOSで、家庭用コンピューターの爆発的な普及に寄与しました。インターネットも次第に一般的となり、ホームページが一般化したり、2000年代にブロードバンド環境が普及すると、インターネットを経由した消費活動の一般化や、映像の送受信など、私たちの生活を大きく変えていくことになります。


 このほか、90年代になるとFAX(ファクシミリ)が家庭でも普及します。今はインターネットを介して、パソコンやスマートフォンなどから文字や写真などの情報を手軽に送信できますが、その前はFAXは画期的な製品でした。今でも年配の方を中心に、企業でも使っていますが、いずれは見られなくなるかもしれませんね。

 写真は東芝が1994年に発売したものです。


 また、1992年にはソニーからMD(ミニディスク)が発売されました(上写真が当時の製品)。直径64mm、厚さ1.2mmのディスクがカートリッジに収納されたもので、もしかすると今の若い世代には知らない人すら出てきているかもしれませんが、カセットテープと異なり、CDのように曲を再生できることから、日本ではある程度普及しました。

 もっとも海外ではそれほどの普及は見せず、音楽データをMP3などに圧縮して、アップル社のiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーが登場すると、これに取って代わられていきました。


○ハッブル宇宙望遠鏡


 それから宇宙開発としては、1990年4月24日に、スペースシャトル ディスカバリー号によってハッブル宇宙望遠鏡が打ち上げられました。長さ13.1m、内側に反射望遠鏡(主鏡の直径は2.4m)を収めたもので、地球の周回軌道に載せられて、大気や天候による影響を受けずに、宇宙の様々な様子を美しく記録できます。

 様々な銀河や星雲の様子を数多くとらえていますが、中でも1994年にはシューメーカー・レヴィ第9彗星が木星に衝突する様子を捉えるなど、宇宙の謎の解明に大きく貢献しています。

○ゲーム機の進化

 さて、硬い話が続きましたので、今回はゲーム機の進化について、その内部構造を併せて見ていきましょう。90年代は任天堂のスーパーファミコン(1990年)、ソニーのプレイステーション(1994年)などが発売され、家庭用ゲーム機の普及に大きく貢献しています。これが世界的に家庭用ゲーム機が普及する結果となり、後にアメリカのマイクロソフト社も参戦。今に至るまで激戦を繰り広げています。


ファミコン (1983年1月 任天堂)

スーパーファミコン (1990年11月 任天堂)

プレイステーション (1994年12月 ソニー・コンピューターエンタテインメント)

プレイステーション (1994年12月 ソニー・コンピューターエンタテインメント)

NINTENDO64 (1996年6月 任天堂)

プレイステーション2 (2000年3月 ソニー・コンピューターエンタテインメント)

ニンテンドーゲームキューブ (2001年9月 任天堂)

Xbox  (2002年2月 マイクロソフト)

Xbox 360 (2005年12月 マイクロソフト)

プレイステーション2 (2006年11月 ソニー・コンピューターエンタテインメント)

Wii (2006年12月 任天堂)
 如何でしたでしょうか。任天堂、ソニー、マイクロソフトの代表機種の内部構造の写真を見ていただきました。残念ながら、各社の最新機種(Wii U、プレイステーション4、Xbox One)の写真が無いのが恐縮ですが、同時期に対抗して発売しているにもかかわらず、基盤の形状や部品に大きな差があることが御覧いただけると思います。

 ちなみに90年代の日本では他にも様々なゲーム機が登場しており、順番に紹介すると・・・。
 ・メガドライブ (1988年 セガ) ※80年代だけど、これは名前を記させて!
 ・ネオジオ (1990年 SNK)
 ・3DO REAL (1993年=アメリカ、1994年=日本 松下電器産業)
 ・ネオジオCD (1994年 SNK)
 ・セガサターン (1994年 セガ)
 ・プレイディア (1994年 バンダイ)
 ・ピピンアットマーク (1996年 バンダイ)
 ・ドリームキャスト (1998年 セガ)

 ・・・ということで、百家争鳴の状態。

 もちろん、他にもマニアックな機種はたくさんありますし、1989年には携帯ゲーム機としてゲームボーイが任天堂から発売され、家の外でもゲームという文化もメジャーに。今や、携帯ゲーム機もゲームボーイの後継機種のほか、ニンテンドーDS、ワンダースワン、PSP、PSVitaなど様々な機種が登場。スマートフォンでゲームをやることも普及しており、ゲーム文化は様々な形に進化や変化を遂げていますね。


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