第9回 ニュートンと錬金術

担当:裏辺金好(乱心したか!ついにニュートンに手を出した!)

はじめに

  ニュートンと言えば、万有引力をはじめ、それまでの時代の科学の常識を大きく覆した近代科学者
 として学校で教えられるが、必ずしもそうではないと主張する学者がいた。
 そう、あの経済学者ケインズ(1883〜1946年)である。

 孫引きになるが、岐阜聖徳学園大学のホームページには、ケインズの言葉として
 「18世紀以来、ニュートンは近代科学者として現われた最初の、しかも最大の人物であり、合理主義者で、冷徹無比の論理に沿って考えることを私達に教えた人だ、と考えられてきました。

 しかし、私は、こういう見方はしておりません。ニュートンが1696年、ついにケンブリッジに最後の別れを告げるにあたっては箱に詰めこんだものは、一部は散逸してしまいましたが、残りが私達の手に入りました。この内容を良く読んだら誰でもそういう見方はできなくなると思います。ニュートンは理性の最初の人ではありません。彼は最後の魔術師、すなわちバビロニア人やスメール人たち魔術の時代の最後の人物だったのです。」
 というものが紹介されている。

 これは、ケインズが彼の未発表のノートなどを買い取った時、あまりに多くの錬金術に関する魔術的な資料が発見したことから述べたものである。 ケインズの言葉は一面では正しいと言えるが、では一体、なぜ科学者ニュートンは、そのような非科学的な魔術を研究していたのか?

 まずは、その背景となることを見た上で、その次にニュートンの功績についてよく見てみたい。
 なお、ニュートンに話が行く前振りがかなり長いがご了承頂きたい。


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