広島電鉄 
  Hiroshima Electric Railway Company

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 広島電鉄は、広島県広島市を中心に、路面電車、バス、不動産を中心とした事業を経営する会社。1910(明治43)年に広島電気軌道として開業し路面電車網を広島市内で広げ、1931(昭和6)年には鉄道線として広電西広島〜広電宮島(現広電宮島口)を開業。そして原爆による被害や、路面電車排斥の流れを乗り越え、日本最大の路面電車を擁しています。その車両はLRVから各地からの中古車まで、まさに路面電車の博物館。
(上写真:グリーンムーバーmax 荒手車庫/撮影:さくら電鉄様)
1.広島駅前から次々と発車する電車たち

出番は少ないですが、未だ現役の被爆電車650形

広島電鉄新時代を印象付けた5000形グリーンムーバー

広島駅。左は元・京都市電1900形で、京都時代の塗装のままで活躍。旧型電車では一番数が多い。

元・西日本鉄道の車両3000形。

広島電鉄の最新型 5100形グリーンムーバーmax
 JR広島駅前にある電停から、次々と発車していく路面電車達。
 広電宮島口行き(宮島へはフェリーで渡る)や広島港(宇品)行きなど、様々な場所へ向かっていきます。待ち時間はほとんどありません。

 発車する電車はバラエティーに富み、原爆で被爆した電車や、京都市電の残党、西日本鉄道北九州線の残党に、自社製の新型電車「グリーンライナー」、それから同じく自社発注で、試作車をドイツから輸入し、量産車は国内で組み立てた超低床電車LRV「グリーンムーバー」、さらに2005年3月からは発展形で純国産超低床電車「グリーンムーバーmax」も運転されています。

 これらがどのような形の車両なのかは、こちら の車両図鑑を参照して頂くか、いくつかはこのページ内の写真の下で解説しておりますので、是非ご覧ください。知っておくと、広島に行ったときに少し楽しくなりますよ。

 また、路面電車と言えば1両編成を思い浮かべがちですが、ここは「グリーンライナー」の3両編成、超低床電車「グリーンムーバー」の5両編成など、連接電車は当たり前。前述の各地の中古電車と合わせ、さしずめ「路面電車の博物館」と呼ばれています。

 さて、広島電鉄と言えば、日本最大の路面電車の路線網と収益を持ちます。もっとも、純粋に路面電車なのは19.0kmで、これに広電西広島〜広電宮島口の宮島線を加え、35.1km。この宮島線は、昔は路面電車でなく、普通の鉄道車両を使っていたのですが、利便性を高めるため路面電車を市内から直通。次第にそっちの方が当たり前となり、鉄道車両を追い出します。

 現在でも、その名残は路面電車用と、鉄道用という高さの違うホームが併設されています・・・が、普通の鉄道車両はもう走っていません。ちなみに宮島は廿日市市(旧・宮島町)で、広島市とは別の自治体です。

2.路線紹介
 次に広島電鉄の路線を紹介しましょう。公式サイト内にある こちら を参照して頂けると非常に解りやすいですが、広島電鉄は8種類の運行路線を持ちます。
 1系統(宇品線)が広島駅〜紙屋町東〜広島港。
 2系統(本線・宮島線)が広島駅〜紙屋町東〜広電宮島口
 3系統(宮島線・宇品線直通)が広電西広島〜紙屋町西〜広島港、
 5系統(皆実線・宇品線直通)が広島駅〜比治山下〜広島港
 6系統(江波線)が広島駅〜紙屋町西〜江波
 7系統(江波線・宇品線直通)が横川駅〜紙屋町西〜広電前
 8系統(横川線・江波線直通)が横川駅〜江波
 9系統(白島線)が八丁堀〜白島

3系統は広電西広島から市内中心部を経由し、広島港へ直通。

5系統は広島駅から広島港まで、ほぼ直進のルート。

8系統は横川駅と江波を結ぶ。

9系統は市中心部のみを走る、ほぼ独立したミニ路線。八丁堀と白島を結ぶ。
 注意しておかないといけないのは、広島港行き。同じところに向かう列車でも違うところを経由することがあるということです。旅行される方は注意しましょう。まあ、所要時間が違うだけで、最終的には広島港に着きます。JR広島駅からだと、比治山線経由が便利ですね。

 また、2001年に駅名変更が行われ、宮島駅が広電宮島口に、己斐が広電西広島に、2つあった紙屋町が、紙屋町東、紙屋町西に、宇品が広島港に駅名変更されていますので、久々に広島電鉄に乗られる方は御注意ください。


3.本線・宮島線に乗る

広島市中心部を堂々と走行していく。

駅ビルは古いが、ホームは大改良されて巨大な屋根が設置された広電西広島駅。

広島駅前から出発する連接車体の電車たち。

路面電車撮影の名ポイントの1つ、銀山町〜胡町。

宇品線が分岐する紙屋町西。一度に多くの電車が停車することもあるため、ホームが非常に長い。写真は元・大阪市電。

土橋から先は、しばらく狭い場所を通る。もっとも、他の都市ではこのぐらいは当たり前か。

広電西広島駅とJR西広島駅。古いビルが広電の駅で、その後方の緑色の屋根の小さな建物がJR側。

こちらも広電西広島駅。

終点の広電宮島口駅。
 それでは、広島電鉄のメインルートである本線(市内線)〜宮島線を紹介していきましょう。

 広島駅を出発した電車は、西に進むべきところ、構造上大きく東に旋回します。このため時間が余計にかかるため、旋回しないよう真っ直ぐ路線を建設しようという計画が昔からありますが、未だに実現されていません。そして、的場町で5系統(比治山線)の電車と分かれます。

 5系統(比治山線)は、広島現代美術館や日本初の漫画図書館がある比治山を通って、宇品線と合流し、広島港にまで行く路線。宇品地区の人が広島駅に出たい場合には、これを使うのが便利ですね。

 そして、胡町あたりで広島市の中心部へ。また、ここにある跨線橋から撮影する路面電車の風景は、よく旅行ガイドなどで紹介されます。まさに、路面電車を撮影するための場所(?)。そして直ぐ隣の八丁堀では短い路線である9系統・白島線(はくしません)と接続。基本的に直通運転はありません。また、福屋百貨店、三越などのデパートがあり、本格的な商業ゾーンへ。

 そして、紙屋町東、紙屋町西へ。
 「そごう」前の交差点でT字形の路線配置を目にします。これは、広島港から来た電車が、宮島口にも広島駅にも行けるように配置されたものです。

 次の原爆ドーム前は、広島カープの本拠地、広島市民球場の最寄りでもあります。建て替えが叫ばれながら、長らく古いままでしたが、いよいよ新球場がJR広島駅近くにオープン。そうなると市民球場は役割を終えることになり、このあたりの雰囲気もまた変わっていくことになるでしょう。

 さて、旧太田川を渡り十日市町で8系統(横川線・江波線)と合流。
 横川線は、北方向に向かい、JR横川駅と接続する路線です。

 次の土橋で早速横川線、さらに事実上、その延長線にある江波線と別れます。また、大通りをのびのびと走っていた本線の路面電車は、ここからしばらく非常に狭い区間を走ります。

 天満川をわたり大通りへ再び。
 そして、広電西広島へ到着。JR西広島駅とは隣接しているようで、微妙に距離があります。 なお、広電西広島駅は以前、宮島線が西広島を、市内線が己斐(こい)と、同じ駅なのに2つの名前を名乗っていました。それが駅構内大改造に合わせて現在は名称統一されています。

 さて、ここより専用軌道。道路上でなく、きちんとした鉄道専用線を走ります。さらに、150円均一運賃区間もここまでで、以後は普通の鉄道と同様、距離に応じて運賃が変わっていきます。例として広島駅〜広電宮島口は270円です(広電西広島〜広電宮島口なら210円)。

 そして車両はスピードを大幅にアップし快調に走行。
 横にはJR西日本の線路が見えたり見えなくなったり・・・。その中で、商工センター入口駅JR新井口駅と併設されています。ここの地域はニュータウンとも言える場所で、大型商業施設アルパーク(デパートの天満屋、ヤマダ電器などを併設)を核に住宅が展開するきわめて過ごしやすい場所です。新幹線のある広島駅にはJR在来線であっという間ですしね。

 そして五日市駅/広電五日市駅などでJR線とくっついたり離れたりしながら、宮島口駅に到着します。

 宮島には、ここから広島電鉄のグループ会社、宮島松大観光汽船に乗らなくてはなりません・・・・と、それは広島電鉄のうたい文句。実は、広電宮島駅前の向かい側にはJR宮島口駅があり、さらに宮島にはJRも連絡船を出しています。青函連絡船や宇高連絡船(高松と岡山(宇野)を結ぶ)無き今、JR唯一の連絡船です。