鉄道博物館〜埼玉県さいたま市大宮区〜

○車両ステーション(特急列車の誕生と通勤輸送の始まり)


C51形蒸気機関車 C51 5
 1920(大正9)年、国鉄浜松工場製。国産初の2C1(パシフィック)形テンダ機関車18900形(のちC51形)の第1次製造グループの1機。登場時は18904号機を名乗り、東海道本線、山陽本線で活躍。
 戦後は奈良機関区に配置され、関西本線、奈良線、さらに伊勢機関区に転属し、参宮線、関西本線で活躍し、引退後は青梅鉄道公園で保存、公開されていました。

C57形蒸気機関車 C57 135
 1940(昭和15)年、三菱重工業神戸造船所製。高崎機関区、小樽築港機関区、岩見沢第一機関区で活躍し、主に北海道を走りぬき、1975(昭和50)年12月14日、国鉄最後の蒸気機関車による定期旅客列車で使用。その後は交通博物館で保存されてきました。鉄道博物館では転車台の上に載っており、回転実演も。。


EF55形電気機関車 EF55 1
 1936(昭和11)年、日立製作所で製造。流線型の先頭形状が特徴で、東海道本線の特急「つばめ」「富士」の牽引などに使用。1964(昭和39)年に廃車された後は、中央鉄道学園の教習用となりますが、1986(昭和61)年に動態復元されて復活。2009(平成21)年に運用を終了し、2015(平成27)年から鉄道博物館で展示されています。


マイテ39形1等展望車 マイテ39 11
 1930(昭和5)年製。特急「富士」用に誕生した1等客車で、当初はスイテ37001と呼ばれました。戦後は、特急「へいわ」に使用されています。内部の様子は豪華なもので、ソファーが設置されていますが、全体的には桃山式と呼ばれる和風の豪華な内装です。

オハ31形3等客車 オハ31 26
 1927(昭和2)年製。国鉄初の半鋼製客車。戦後は青森県の津軽鉄道で活躍し、1983(昭和58)年までストーブ列車などで使用されました。


クモハ40系通勤形直流電車 クモハ40074
 1936(昭和11)年製。クモハ40系は1932(昭和7)年に登場した通勤形電車で、国鉄で初めて20m級の車体長となりました。1987年に国府津電車区での職員輸送運用を最後に引退。

ヒストリーゾーン1階(大量輸送と電化時代)



EF58形直流電気機関車 EF58 89
 1956(昭和31)年、日立製作所で製造。東海道本線が全線電化するのに伴い、その輸送力増強のために投入された電気機関車で、特急「つばめ」の上り一番列車を牽引しました。1984(昭和59)年に廃車予定でしたが、イベント用車両となり、2003(平成15)年まで活躍しました。

EF58形直流電気機関車 EF58 93
 こちらは2012年5月に特別展示されたEF58 93号機で、特急「つばめ」・「はと」牽引機用に対して施された通称「青大将色」に塗られています(ただし、本機は廃車後に塗られたもので、現役時代は青大将色ではありません)。通常は隣接する大宮総合車両センターで保存されていましたが、2016(平成28)年に解体された模様です。



20系寝台客車 ナハネフ22−1
 1958(昭和33)年から製造された20系客車は、走るホテルと絶賛されたブルートレインの元祖。EF58などに牽引され、東海道本線の寝台特急「あさかぜ」など、様々な寝台特急や寝台急行に使用されてきました。写真のナハネフ22−1は1964(昭和39)年製。


101系通勤形直流電車 クモハ101−902
 1957(昭和32)年製。国鉄新性能電車のさきがけとして製造された101系の試作車で、登場時はモハ90系を名乗りました。
 茶色一色だった鉄道車両の世界へ、鮮やかなオレンジ1色で登場した101系は大きなインパクトを世間に与え、さらに、このときに導入された機器類のシステムは、新幹線を含め、その後の電車の基礎となりました。なお、同車は中央線で活躍した後、カナリヤ色となり南武線で活躍し、廃車後は大井工場で保存されていました。


103系通勤形直流電車 クハ103−713
 元々はラーニングゾーン1階で展示(2016年10月2日閉鎖)。103系は1963(昭和38)年に誕生した、101系の改良型。山手線のような駅間距離の短い路線での使用を目的としたもので、1984(昭和59)年まで3447両が製造。同一系式では日本最高両数を誇り、首都圏からは2006(平成18)年に全車が引退しましたが、現在でも関西や九州の筑肥線などでは主力として活躍しています。
 写真の車両は京葉線で活躍を終え。先頭部分8mほどが保存されています。 なお、2017年4月27日からは「キッズプラザ」で展示されるとともに、白色をベースに中央線、京浜東北線、総武線、山手線、常磐線の各カラーリングを水玉模様に配したオリジナル塗装に変更されています。

201系通勤形直流電車(モックアップ)
 1979(昭和54)年に登場した、101系・103系に続く国鉄の通勤電車で、中央線などでお馴染みだった車両。関西では大阪環状線、関西本線(大和路線)を中心に主力として現役ですが、首都圏からは2010(平成22)年10月に引退し、現在は豊田車両センターで先頭車1両が保管されています。
 こちらのモックアップは、方向幕や種別幕など一部の部品は本物。様々な表示に自動で更新されます。南館オープン後、見当たらなかったのですが、果たして・・・。

キハ10系気動車 キハ11 25
 キハ11形は1955(昭和30)年から主に寒地向けに製造された気動車で、トイレ付き両運転台車です。国鉄からは1980(昭和55)年に全車が引退しましたが、茨城交通に譲渡されたうちの1両が、鉄道博物館で保存されました。



181系特急型直流電車 クハ181−45  1965(昭和40)年製。東海道本線で活躍した、日本初の電車特急151系の出力を20%アップさせたのが181系。上野〜新潟間の特急「とき」などで上越新幹線が開業するまで活躍しました。廃車後は、長らく上沼垂運転区(現・新潟車両センター)で保存されていました。

181系「とき」運転当時のポスター

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